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海外旅行を計画する際、航空券やホテルの予約は入念に行う方が多い一方で、「海外旅行保険」については後回しにされがちです。
しかし、予期せぬ病気やケガ、盗難、フライトの遅延といったトラブルは、どんな旅行者にも起こりうるもの。特に海外では、言葉や制度の違いから対応が難しくなるケースも少なくありません。
本記事では、旅行会社での勤務経験を持つ筆者が、海外旅行保険の基礎知識から加入のメリット、よくある誤解までをプロの視点でわかりやすく解説します。
海外旅行保険ってそもそも何?保険に関する基礎知識

海外旅行を計画する際、航空券や宿泊先の手配と並んで検討しておきたいのが「海外旅行保険」です。
ここでは、保険そのものがどんな仕組みで、何をカバーしているのかをわかりやすくご紹介します。
海外旅行保険とは?初心者にもわかりやすく解説
海外旅行保険とは、旅行中に起こり得るさまざまなリスクに備えるための保険です。
たとえば、旅行先でのケガや病気による治療費、盗難やスーツケースの破損、飛行機の遅延、他人への賠償責任など、非日常のトラブルに対して幅広く対応してくれます。
特に注意したいのは、日本の健康保険証は原則として海外では使用できないという点です。
日本国内であれば医療費の自己負担は3割ですが、海外では全額自己負担となり、軽い処置でも数万円、入院となれば100万円を超えるケースも少なくありません。こうした想定外の出費に備えるためにも、海外旅行保険への加入は非常に有効です。
また、多くの保険会社では24時間対応の緊急サポートも提供しており、現地での言語や手続きに不安がある方でも安心できます。
旅行の安心・安全を確保するうえで、海外旅行保険は心強い存在といえます。
どんなトラブルが補償されるの?具体例で紹介
概要を理解したところで、次に気になるのは「実際にどのようなトラブルに対応できるのか」という点です。
具体的には、次のような補償項目が用意されています。項目名や表現は保険会社によって多少異なることがありますが、補償の内容自体には大きな違いはありません。
■治療費用
海外で病気やケガをしたときの治療費をカバーします。風邪、食中毒、転倒など幅広いケースで適用されます。
■傷害死亡
旅行中の事故で亡くなった場合に保険金が支払われます。交通事故やレジャー中の事故などが対象です。
■傷害後遺障害
事故によって後遺症が残った場合に補償されます。たとえば骨折の後遺症や視力・聴力の障害など。
■疾病死亡
旅行中に病気で亡くなった場合に保険金が支払われます。新型感染症や持病の急変などが含まれる場合もあります。
■救援者費用
家族が現地に駆けつけるための交通費や宿泊費などを補償。入院や行方不明、死亡時などに適用されます。
■賠償責任
他人にケガをさせたり物を壊した場合の損害賠償に対応。ホテルの備品を壊したり、他人と接触してケガをさせた場合など。
■携行品
持ち物(カメラ、スマホ、スーツケースなど)が盗難・破損・紛失した場合に補償されます。スリや破損の被害が対象。
■航空機寄託手荷物遅延
航空会社に預けた荷物が到着しない・遅延した場合に、衣類や日用品の購入費用が補償されます。
■航空機遅延
フライトの遅延・欠航・乗継失敗などで発生した追加費用(宿泊費・食事代など)をカバーします。
海外旅行保険に入るべき理由とは?

海外旅行保険に加入することで、旅行中に発生する可能性のあるトラブルに対して、金銭的な負担を軽減できるだけでなく、安心感を得ることができます。
ここでは、海外旅行保険に入るべき理由を解説します。
短期旅行でもリスクはある!安心を買うという考え方
「短期間の旅行だから大丈夫」と考える方も多いかもしれませんが、実際にはどんなに短い期間であっても、海外での予期しないトラブルは避けられません。
特に、健康に関する問題は突然発生することが多く、医療機関を受診する際に非常に高額な費用が発生する可能性もあります。さらに、飛行機の遅延や荷物の紛失といった予期しないトラブルもよく発生します。
こうした問題に対して、保険に加入しておくことで、旅行中の金銭的な不安を軽減し、安心を買うことができます。
短期の旅行であっても、リスク管理をしっかりと行うことが重要です。
高額な医療費から身を守るために
海外で病気やケガをした場合、日本と比べて医療費が非常に高額になることがあります。
例えば、アメリカではたった数日の入院で数十万円以上の費用がかかることも少なくありません。
万が一、医療費が支払えない場合、治療を受けられないリスクがあるだけでなく、場合によっては帰国も困難になることがあります。こうした状況を避けるためには、海外旅行保険への加入が不可欠です。
保険に加入していれば、治療費や入院費用をカバーしてもらえ、金銭的な負担を心配することなく医療サービスを受けることができます。
また、帰国が必要な場合には帰国費用も補償対象となることが多く、安心して旅行を続けられるという点でも重要です。
医療費の高額な国に行く際は、特に保険の必要性が高まります。
アメリカ Aさん(25才女性)、海水浴中に溺れて意識不明に
ハワイで海水浴中、溺れて意識を失い、ICUに入院。約1ヶ月入院後、看護師付添のもと、プライベートジェット機にて、日本まで搬送。現地入院費用が保険金額超過のため、保険金額全額支払い。現地治療費は約3,000万円かかったが、被保険者自己負担となる。
飛行機の遅延・荷物トラブルもサポート対象に
海外旅行では、飛行機の遅延や荷物の紛失など、航空機関連のトラブルが発生しがちです。特に、乗り継ぎを含む長距離フライトでは、遅延や荷物の紛失により予定が大きく狂うこともあります。
これらの予期しないトラブルに直面した際、海外旅行保険に加入していれば、宿泊費や食事代などの追加費用が補償されることがあります。
病気や治療以外のトラブルにも対応している点も、海外旅行保険の大きなメリットです。
ただし、保険の種類によっては、荷物の紛失や遅延が補償の対象外となる場合もあるため、事前に契約内容をしっかり確認しておくことが重要です。
「海外旅行保険はいらない」と考える人の主な理由

海外旅行保険に加入することに対して、必要性を感じないと考える人も少なくありません。
それぞれの理由について、どのようなリスクが潜んでいるのかを紹介します。
クレジットカード付帯の保険で十分だと思っている
クレジットカードには、旅行保険が自動的に付帯される場合があります。
しかし、カード付帯の保険は一般的に補償内容が限定的であることが多く、例えば医療費の上限が低かったり、救援者費用が含まれていなかったりすることもあります。
また、保険会社の海外旅行保険では、キャッシュレスで診療を受けることができる場合が多いですが、クレジットカード付帯の保険の場合、医療費を一時的に立て替える必要があることも多いです。
高額な治療費がかかる場合、最初に支払う金額が大きくなることがあり、その負担が旅行者にとって大きなストレスとなります。
こうしたリスクを避けるためには、専門的な海外旅行保険に加入して、万全の備えをしておくことが賢明です。
短期間の旅行だから保険は不要と思っている
「短期間の旅行だから特にリスクはないだろう」と考える人も多いですが、実際には短期間でも不測の事態が起こる可能性は十分にあります。こればかりは誰にも予想ができません。
旅行先で急な病気やケガに見舞われた場合、医療費が高額になることがあり、現地の病院では支払い能力が求められることもあります。
短期間だからこそ、トラブルのリスクを最小限に抑えるために海外旅行保険への加入を考慮しておきましょう。
不測の事態が起こった際、お金の心配をしながら治療や対応に追われるのは非常にストレスです。
「自分は大丈夫」と思っている
「自分は大丈夫」と思い込むことは、どんな旅行者にもよくあることです。自己過信によって、海外旅行中のトラブルを他人事のように考えてしまうことがあります。
しかし、予測できるリスクもあれば、予期しないトラブルもあるのが現実です。
例えば、事故や病気は誰にでも起こり得ますし、航空機の遅延や荷物の紛失も全く予想できないことです。「自分は何も起きないだろう」と考え、保険に加入しないことで後悔する事態も少なくありません。
旅行先でのトラブルはいつどこで起こるか分からないため、万が一に備えて保険に加入することが、旅行中の不安を大きく減らすことに繋がります。
海外旅行保険への加入の仕方

海外旅行保険の申し込み方法にはいくつかの選択肢があり、それぞれの方法にメリットとデメリットがあります。
ここでは、代表的な申し込み方法を紹介します。
旅行会社の窓口で申し込みを行う
旅行会社の窓口で海外旅行保険に加入する方法は、非常に簡単で便利です。
旅行代理店での手続きは、旅行と保険の契約を一緒に済ませることができるため、特に初めて海外に行く人にとっては安心感があります。
代理店のスタッフが適切なプランを提案してくれるので、自分に最適な補償内容を選びやすいのが特徴です。また、旅行に関する全ての手続きが一括で行えるため、手間を最小限に抑えることができます。
ただし、旅行会社を通じて申し込む場合、若干の手数料が発生する場合もあり、他の方法に比べて少し割高になることがあります。とはいえ、旅行の専門家と直接相談できる点は大きな利点です。
オンラインで申し込みを行う
近年では、オンラインで海外旅行保険を申し込む方法が非常に便利で人気を集めています。
インターネット上で比較サイトを利用したり、保険会社の公式ウェブサイトから直接申し込むことができ、手続きは簡単で迅速です。
オンライン申し込みは、保険内容や料金を自分のペースで比較検討できるため、コストパフォーマンスを重視する人には特にオススメです。
ただし、オンラインで申し込む場合は、内容を自己判断で選ばなければならないため、補償内容に不安がある場合は、保険の専門知識を持った人へサポートを求めることが重要です。
海外旅行保険が申し込めるサイト
まとめ
海外旅行を安全かつ安心に楽しむためには、海外旅行保険への加入は欠かせません。
特に医療費やトラブル対応の面で、保険の有無がその後の対応に大きな差を生み出します。
クレジットカード付帯保険や短期旅行という理由で不要と考える方も多いですが、補償内容やサポート体制を比較検討したうえで、自分に合った保険を選ぶことが大切です。
旅行会社やオンラインでの申込みもスムーズに行える今こそ、リスクへの備えを怠らない旅の準備を心がけましょう。