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2025年の旅行業界は、訪日外国人の増加や国内旅行需要の回復といった明るい話題がある一方で、株式市場では必ずしも好調とは言えない一年となりました。
特に上場している旅行会社や旅行関連企業の株価は、業績回復への期待と、コスト増・競争激化・為替影響といった不安材料が交錯し、全体として下落基調で推移する場面が目立ちます。
本記事では、「2025年の旅行業界株価はどう動いたのか」という視点から、旅行会社と旅行システム関連会社に分けて株価動向を整理します。
これから旅行業界の株式に注目したい人や、業界動向を押さえておきたい人にとって参考になる内容です。
コンテンツ
2025年の旅行会社株価を総括!市場全体は下落基調で推移

2025年の旅行会社株は、個別銘柄で差はあるものの、市場全体では下落基調で推移した一年でした。
年初はインバウンド需要の継続や国内旅行回復への期待がありましたが、株価は思うように伸びず、調整局面が目立ちました。
実際に主要銘柄を見ると、アドベンチャーやエアトリなどは年初来で大きく下落し、100株単位でも数万円から十数万円規模のマイナスとなっています。
旅工房やHANATOUR JAPAN、エイチ・アイ・エスも小幅ながら下落し、旅行需要の回復が株価に直結しにくい状況が続きました。
一方、ユーラシア旅行社やKNT-CTホールディングスは年初から株価が上昇し、プラスで終えています。
大手や特定分野に強みを持つ企業は、市場から一定の評価を得やすかった一年です。
旅行システム関連会社も同様に厳しい値動きとなり、オープンドアやフォルシアなどは大幅安となりました。
2025年は、旅行関連株全体にとって慎重な判断が求められる年だったと言えます。
2025年|旅行会社の株価動向について

2025年は、旅行需要の回復や新規ツアーの企画など明るい話題があった一方で、株価は必ずしも一致せず、銘柄ごとに差が出た一年となりました。
本章では、個々の旅行会社の株価を年初から年末まで追いながら、それぞれの値動きや特徴をわかりやすく整理していきます。
アドベンチャー (証券コード:6030)
アドベンチャーは、国内外のパッケージツアーやオーダーメイド旅行を企画・販売する旅行会社で、航空券予約サイト「skyticket」を運営しています。
2025年は年初の3,460円から年末には1,644円まで下落し、100株単位では約18万円の損失となりました。
旅行需要回復への期待はあったものの、株価は大きく調整される結果となっています。
| 2025/01/06 | 3,460円 |
| 2025/12/30 | 1,644円 |
| 差分 | -1,816円 |
| 100株単位の損益 | -181,600円 |
旅工房 (証券コード:6548)
旅工房は、個人向け海外旅行の企画・販売を中心に展開する中堅旅行会社です。
2025年は年初155円から年末138円と小幅下落し、100株単位で1,700円の損失となりました。
大幅な変動はなかったものの、株価はやや軟調に推移しています。
背景には、コロナ禍での雇用調整助成金の不正受給問題や「Go To トラベル」事業の不正利用疑惑などが影響し、市場から慎重な評価を受けたことが挙げられます。
| 2025/01/06 | 155円 |
| 2025/12/30 | 138円 |
| 差分 | -17円 |
| 100株単位の損益 | -1,700円 |
エアトリ (証券コード:6191)
エアトリはオンライン旅行予約サイトを運営し、航空券や宿泊、ツアー手配を手掛ける企業です。
2025年は1,132円から759円へ下落し、100株単位では約37,000円の損失となりました。
オンライン予約需要の拡大がある一方で、利益率や競争激化の影響で株価は調整色を強めました。
| 2025/01/06 | 1,132円 |
| 2025/12/30 | 759円 |
| 差分 | -373円 |
| 100株単位の損益 | -37,300円 |
HANATOURJAPAN (証券コード:6561)
HANATOUR JAPANは、韓国最大手のハナツアーグループの日本法人で、主に韓国やアジアからの訪日旅行(インバウンド)を手配・企画する専門旅行会社です。
2025年は年初1,071円から年末900円まで下落し、100株単位で約17,000円の損失となりました。
インバウンド需要の回復はあるものの、株価には慎重な評価が続きました。
| 2025/01/06 | 1,071円 |
| 2025/12/30 | 900円 |
| 差分 | -171円 |
| 100株単位の損益 | -17,100円 |
ベルトラ(証券コード:7048)
ベルトラは国内外の現地ツアーやアクティビティの予約サービスを展開する企業です。
2025年は年初257円から年末175円へ下落し、100株あたり8,200円の損失となりました。
特に中小規模の旅行サービスは市場評価が厳しく、株価も軟調に推移しました。
| 2025/01/06 | 257円 |
| 2025/12/30 | 175円 |
| 差分 | -82円 |
| 100株単位の損益 | -8,200円 |
ユーラシア旅行社(証券コード:9376)
ユーラシア旅行社は、ヨーロッパやアジア方面を中心に海外ツアーを手掛ける中堅旅行会社です。
2025年は504円から831円へと上昇し、100株単位では約33,000円の利益となりました。
比較的安定した海外ツアー需要が株価上昇につながっています。
| 2025/01/06 | 504円 |
| 2025/12/30 | 831円 |
| 差分 | 327円 |
| 100株単位の損益 | 32,700円 |
エイチ・アイ・エス (証券コード:9603)
エイチ・アイ・エスは、国内外ツアー、航空券、ホテル手配を幅広く手掛ける大手旅行会社です。
2025年は1,421円から1,321円へ下落し、100株単位で1万円の損失となりました。
大手ながら市場全体の調整の影響を受けた動きとなっています。
| 2025/01/06 | 1,421円 |
| 2025/12/30 | 1,321円 |
| 差分 | -100円 |
| 100株単位の損益 | -10,000円 |
KNT-CTホールディングス (証券コード:9726)
KNT-CTホールディングスは、近畿日本ツーリストやクラブツーリズムを傘下に持つ旅行持株会社です。
2025年は1,184円から1,638円へ上昇し、100株単位では約45,000円の利益となりました。
大手旅行会社としての安定感と成長期待が株価上昇に寄与しています。
| 2025/01/06 | 1,184円 |
| 2025/12/30 | 1,638円 |
| 差分 | 454円 |
| 100株単位の損益 | 45,400円 |
2025年|旅行システム関連会社の株価動向について

旅行業界では、予約管理や出張手配などを支えるシステム関連会社も重要な役割を担っています。
2025年は、こうした企業の株価も旅行需要の回復やIT投資の影響を受けつつ、銘柄ごとに動きが分かれる一年となりました。
本章では、主要な旅行システム関連会社の株価を年初から年末まで追いながら、それぞれの特徴や値動きをわかりやすく解説します。
手間いらず (証券コード:2477)
手間いらずは、宿泊施設や旅館のオンライン予約管理システムを提供する企業です。
2025年は年初の3,145円から年末には3,080円とわずかに下落し、100株単位では6,500円の損失となりました。
株価は安定して推移しており、大きな変動は見られませんでした。
| 2025/01/06 | 3,145円 |
| 2025/12/30 | 3,080円 |
| 差分 | -65円 |
| 100株単位の損益 | -6,500円 |
オープンドア (証券コード:3926)
オープンドアは、旅行予約サイト「トラベルコ」を運営し、国内外の航空券や宿泊施設、ツアー情報の料金比較サービスを提供する企業です。
2025年は年初616円から年末316円まで大幅に下落し、100株単位で約30,000円の損失となりました。
オンライン旅行サービスの成長期待はあるものの、業績見通しへの慎重な評価が株価に影響しました。
| 2025/01/06 | 616円 |
| 2025/12/30 | 316円 |
| 差分 | -300円 |
| 100株単位の損益 | -30,000円 |
駅探 (証券コード:3646)
駅探は、鉄道や航空などの交通機関の時刻表情報や経路検索サービスを提供する企業です。
2025年は年初372円から年末305円まで下落し、100株単位では6,700円の損失となりました。
旅行需要の回復やサービス拡充の動きはあるものの、株価には慎重な評価が続きました。
| 2025/01/06 | 372円 |
| 2025/12/30 | 305円 |
| 差分 | -67円 |
| 100株単位の損益 | -6,700円 |
フォルシア株式会社(証券コード:304A)
フォルシアは、旅行予約システムやITソリューションを手掛ける企業で、旅行業界向けの効率化ツールを提供しています。
2025年は年初3,400円から年末1,953円まで大幅に下落し、100株単位で約14万4千円の損失となりました。
株価は大きく調整され、市場では業績見通しへの慎重な見方が反映されました。
| 2025/01/06 | 3,400円 |
| 2025/12/30 | 1,953円 |
| 差分 | -1,447円 |
| 100株単位の損益 | -144,700円 |
初心者向け!株式記事でよく使われる用語をわかりやすく解説

株式市場に関する記事を読んでいると、普段あまり聞き慣れない専門用語が多く登場します。
意味を正しく理解していないと、株価の動きや市場の状況を正確に把握できません。
ここでは、株式記事で特によく使われる基本的な用語を取り上げ、初心者にもわかりやすく解説します。
大発会
大発会とは、その年最初に行われる株式市場の取引日のことです。
日本では例年、1月最初の平日に実施されます。
大発会の株価や値動きは、その年の相場の方向性を占う材料として注目されやすく、年初時点の投資家心理を読み取る手がかりになります。
2025年の大発会は、1月6日に行われました。
大納会
大納会とは、1年の最後に行われる株式市場の取引日のことです。
日本では一般的に12月末の最終営業日が該当します。
大納会の株価や終値は、その年の市場動向を象徴するものとして扱われ、年間の株価推移を振り返る際によく引用されます。
2025年の大納会は、12月30日に行われました。
年初来高値・年初来安値
年初来高値とは、その年の取引開始以降で最も高い株価を指します。
反対に、年初来安値は、その年で最も低い株価です。
これらの数値を見ることで、株価が一年を通してどの水準で推移してきたのかを把握しやすくなります。
相場の強さや弱さを判断する際の目安として使われます。
まとめ
2025年の旅行業界株は、需要回復が進む一方で、株価は全体的に下落基調となる難しい一年でした。
旅行会社では、売上回復が見られる企業がある反面、利益水準や先行投資への不安から株価が伸び悩むケースが目立ちました。
一方、旅行システム関連会社についても、インバウンド需要やDX需要といった追い風はあるものの、株式市場では成長期待がすでに織り込まれていた銘柄も多く、2025年は調整色の強い値動きとなりました。
旅行業界の株価を見る際は、短期的な需要動向だけでなく、収益構造や中長期的な成長戦略にも注目することが重要です。
今後も旅行業界は外部環境の影響を受けやすい分野です。
株価の動きだけでなく、各社の事業内容や戦略を踏まえて冷静に判断する姿勢が求められます。