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2026年3月13日、観光庁より「主要旅行業者の旅行取扱状況速報(2026年1月分)」が発表されました。
本記事では、その最新データをもとに、旅行会社の売上ランキングや海外・国内旅行の動向をわかりやすく整理します。
2026年は、コロナ禍からの回復が本格化している一方で、為替や国際情勢、燃油価格などの外部要因が旅行需要に大きな影響を与えています。
「どの旅行会社が売上トップなのか」「海外と国内ではどちらが伸びているのか」といった疑問を持つ方に向けて、最新ランキングとあわせて業界の実態をリアルに解説します。
旅行業界への就職・転職を検討している方にとっても、企業選びの参考になる内容です。
【2026年1月】主要旅行会社の海外旅行の取扱状況

2026年1月の海外旅行市場は、需要の回復が続きながらも、為替や価格動向といった外部環境の影響を受けつつ推移しています。
観光庁の最新データからも、主要旅行会社の取扱高は前年を上回っており、海外旅行需要の底堅さが確認できます。
ここでは、業界全体の推移とあわせて、売上ランキングや市場の動きについて詳しく解説します。
業界全体では、前年比を上前る112%で推移
2026年1月の海外旅行取扱高は98,650,468千円となり、前年同月の88,451,381千円から増加しました。
前年比は111.5%と、引き続き高い伸びを維持しています。
この背景には、海外旅行に対する需要の強さに加え、旅行単価の上昇が影響しています。
為替や燃油価格の影響により旅行代金が上昇傾向にある中でも、一定の需要が維持されている点は特徴的です。
また、年始の繁忙期という季節要因も重なり、長距離方面や高単価商品の利用が全体の売上を押し上げたと考えられます。
| 2026年1月 | 2025年1月 | 前年比 |
|---|---|---|
| 98,650,468(千円) | 88,451,381(千円) | 111.5% |
上位10社の海外旅行取扱高ランキング
2026年1月の海外旅行取扱高ランキングでは、大手旅行会社が引き続き上位を占めています。
1位はJTB(7社計)で、24,228,581千円とトップを維持しています。
2位はエイチ・アイ・エス(6社計)、3位は阪急交通社(2社計)と続き、いずれも前年を上回る実績です。
中でも阪急交通社は前年比123.0%と高い伸びを記録しており、パッケージツアー需要をしっかり取り込んでいる点が際立っています。
また、KNT-CTホールディングスや日本旅行も堅調に推移しており、大手各社が安定した実績を残しています。
一方で、エアトリは前年比91.0%と減少しており、市場全体が伸びる中でも企業ごとの差が出ている点は注目ポイントです。
| 会社名 | 2026年1月(千円) | 2025年1月(千円) | 同月比(%) |
|---|---|---|---|
| JTB(7社計) | 24,228,581 | 22,866,418 | 106.0 |
| エイチ・アイ・エス(6社計) | 18,999,820 | 16,972,486 | 111.9 |
| 阪急交通社(2社計) | 16,556,497 | 13,457,298 | 123.0 |
| KNT-CTホールディングス(4社計) | 6,308,200 | 5,305,704 | 118.9 |
| (株)日本旅行(4社計) | 5,850,084 | 5,192,372 | 112.7 |
| エアトリ(5社計) | 3,011,573 | 3,311,091 | 91.0 |
| 日新航空サービス(株) | 2,656,311 | 2,443,761 | 108.7 |
| 郵船トラベル(株) | 2,505,814 | 2,222,336 | 112.8 |
| エムオーツーリスト(株) | 2,332,989 | 2,119,409 | 110.1 |
| (株)HTB-BCDトラベル | 2,272,599 | 2,059,162 | 110.4 |
海外旅行市場が回復している理由とは?
海外旅行市場が伸びている背景には、いくつかの要因があります。
まず大きいのは、旅行需要の「質」の変化です。
価格が上昇している中でも、旅行を優先する層が一定数存在しており、結果として高単価商品の販売が伸びています。
また、近距離アジアを中心に渡航需要が安定している点も市場を支えています。
比較的費用を抑えやすく、日数も短く設定できるため、現在の環境下でも選ばれやすい傾向があります。
さらに、旅行会社各社が付加価値の高いツアーや体験型商品を強化していることも、売上の押し上げ要因となっています。
このように、海外旅行市場は単純な回復ではなく、「単価上昇」と「需要の選別」が進む中で成長している点が特徴です。
【2026年1月】主要旅行会社の国内旅行の取扱状況

2026年1月の国内旅行市場は、大きな伸びは見られないものの、安定した需要を維持する結果となりました。
観光庁のデータからも、国内旅行は引き続き堅調に推移しており、旅行業界全体を下支えする存在となっています。
ここでは、国内旅行の最新動向とランキング、そして伸び悩みの背景について整理していきます。
業界全体では、前年比102%と微増
2026年1月の国内旅行取扱高は、前年同月比で約102%と微増にとどまりました。
大きな落ち込みはないものの、海外旅行のような力強い成長は見られない状況です。
国内旅行はもともと市場規模が大きく、需要がある程度安定しているため、急激に伸びるというよりは「横ばい〜緩やかな成長」で推移しやすい特徴があります。
また、旅行単価の上昇や消費者の節約志向の影響もあり、旅行回数や宿泊数が抑えられる傾向も見られます。
結果として、売上は維持しつつも伸び率は限定的になっていると考えられます。
| 2026年1月 | 2025年1月 | 前年比 |
|---|---|---|
| 138,161,737(千円) | 135,295,842(千円) | 102.1% |
上位10社の国内旅行取扱高ランキング
国内旅行の取扱高ランキングでも、海外旅行と同様に大手旅行会社が上位を占めています。
1位はJTB(7社計)、2位はエイチ・アイ・エス、3位は阪急交通社と続き、上位構成は大きく変わらない結果となりました。
阪急交通社は国内旅行でも高い伸びを見せており、団体ツアーやテーマ性のある商品に強みを持っている点が数字にも表れています。
また、KNT-CTホールディングスや日本旅行も安定した実績を維持しており、法人需要や団体旅行の取り込みが売上を支えています。
一方で、エアトリのように前年を下回る企業もあり、国内旅行においても企業ごとの差が徐々に広がっている点は見逃せません。
| 会社名 | 2026年1月(千円) | 2025年1月(千円) | 同月比(%) |
|---|---|---|---|
| JTB(7社計) | 50,291,397 | 49,978,410 | 100.6 |
| 阪急交通社(2社計) | 9,447,413 | 8,532,587 | 110.7 |
| (株)日本旅行(4社計) | 16,729,582 | 16,251,508 | 102.9 |
| エイチ・アイ・エス(6社計) | 3,688,554 | 3,875,508 | 95.2 |
| KNT-CTホールディングス(4社計) | 11,881,565 | 11,707,852 | 101.5 |
| エアトリ(5社計) | 4,668,252 | 3,909,283 | 119.4 |
| (株)ジャルパック | 6,162,848 | 6,960,857 | 88.5 |
| 東武トップツアーズ(株) | 5,341,016 | 5,148,329 | 103.7 |
| (株)ジェイアール東海ツアーズ | 5,278,941 | 4,452,779 | 118.6 |
| 名鉄観光サービス(株) | 3,320,521 | 3,293,148 | 100.8 |
国内旅行が微増にとどまっている理由とは?
国内旅行が大きく伸びていない背景には、いくつかの要因があります。
まず、需要がすでに一定水準まで回復しているため、伸びしろが限られている点が挙げられます。
海外旅行のような「これから伸びる市場」とは異なり、国内旅行は成熟市場に近い状態です。
加えて、物価上昇の影響も無視できません。
宿泊費や交通費の上昇により、旅行回数を減らしたり、日帰りや短期間の旅行に切り替える動きが見られます。
さらに、旅行スタイルの変化も影響しています。
パッケージツアーよりも、個人で予約するスタイルが広がっており、旅行会社を経由しない需要が一定数存在します。
このように、国内旅行は需要自体は堅調であるものの、「単価上昇」「個人手配の増加」「市場の成熟化」といった要因により、大きな成長にはつながりにくい構造となっています。
今後はどうなる?2026年2月以降の旅行業界動向の推移を考察

ここまで見てきた通り、2026年1月時点では海外旅行を中心に回復基調が続いています。
一方で、今後の旅行業界は外部環境の影響を強く受ける局面に入っており、単純な右肩上がりが続くとは言い切れない状況です。
特に国際情勢や為替、エネルギー価格といった要素は、旅行需要や価格に直結する重要なポイントです。
ここでは、2026年2月以降に想定される主な変化について整理します。
イスラエル・イラン戦争の影響により中東・ヨーロッパ方面の旅行者減少
イスラエルとイランを巡る情勢の緊張は、旅行需要に直接的な影響を与えます。
中東地域はもちろん、乗り継ぎルートや周辺地域への不安から、ヨーロッパ方面の旅行需要にも影響が波及する可能性があります。
特に長距離路線は安全面や心理的ハードルの影響を受けやすく、旅行を控える動きが出やすい傾向があります。
その結果、旅行需要は比較的影響を受けにくいアジア方面へシフトする動きが強まると考えられます。
燃油価格の高騰により、旅行代金のアップが見込まれる
燃油価格の上昇は、航空運賃やツアー代金に直接影響します。
特に今回のように、イスラエルとイランを巡る情勢の緊張が高まると、中東地域の原油供給に対する懸念から、原油価格が上昇しやすくなります。
原油価格の上昇はそのまま航空燃料費の増加につながり、結果として燃油サーチャージの引き上げや航空券価格の上昇を招きます。
とくに国際線ではこの影響が大きく、旅行代金全体を押し上げる要因となります。
その結果、旅行者にとっては費用負担が増し、長距離路線や高価格帯の旅行を中心に需要が鈍化する可能性があります。
一方で、近距離エリアや比較的価格を抑えられる方面へ需要がシフトする動きが強まると考えられます。
このように、国際情勢の不安定化は単なる安全面だけでなく、価格面からも旅行需要に影響を与える重要な要因となっています。
円安の長期化による海外旅行需要の抑制
円安の進行は、海外旅行における最大のハードルの一つです。
為替の影響により、現地での宿泊費や食費、買い物などのコストが大きく上昇します。
その結果、特にヨーロッパやアメリカといった長距離・高コストのエリアは敬遠されやすくなります。
一方で、比較的費用を抑えやすい韓国や台湾、東南アジアなどの近距離エリアへの需要は底堅く推移する傾向があります。
今後は「どこに行くか」だけでなく、「どれくらいの予算で行くか」という観点がより重視され、旅行需要の選別が進む局面に入っていきます。
まとめ
2026年1月の旅行業界は、海外旅行が前年比112%と大きく回復する一方、国内旅行は102%と緩やかな成長にとどまる結果となりました。
データからは、旅行需要が「海外回帰」に向かっていることが明確に読み取れます。
ただし今後は、国際情勢の不安定さや燃油価格の高騰、円安の長期化といった要因により、旅行需要が一枚岩で伸びていく状況ではありません。
方面別・価格帯別で需要の強弱が分かれる「選別の時代」に入っているといえます。
こうした環境下では、近距離海外や高付加価値旅行、インバウンド対応に強みを持つ旅行会社が優位に立つ傾向が強まります。
単純な売上規模だけでなく、「どの分野に強いか」を見極めることが、企業理解において重要です。
本記事で紹介したランキングや動向を参考に、旅行業界の現在地と今後の方向性を押さえておくことで、より納得感のある企業選びや情報収集につながります。