総合旅行業務取扱管理者の試験は難しい? 合格のための勉強法&対策ガイド

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総合旅行業務取扱管理者は、国内・海外を問わず旅行業務を取り扱うための国家資格であり、旅行業界でのキャリアアップを目指す方にとって非常に有益な資格です。

試験範囲が広く、合格率も決して高くないため、試験へ挑むにあたっては十分な対策が必要となります。

本記事では、総合旅行業務取扱管理者試験の内容や受験資格、合格率に加え、効率的な勉強法について詳しく解説します。

これから試験に挑戦する方や、旅行業界でのキャリアを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

総合旅行業務取扱管理者とは? 資格の魅力と活かし方

総合旅行業務取扱管理者は、旅行業法に基づいて定められた国家資格であり、旅行業務を適正に管理・運営する責任者です。

旅行会社の店舗や支店ごとに設置が義務付けられている「旅行業務取扱管理者」の中でも、総合旅行業務取扱管理者は最も権限が広く、国内・海外を問わずすべての旅行商品を取り扱えるのが大きな特徴です。そのため、旅行業界でのキャリアアップを目指す上で非常に有利な資格とされています。

この資格を取得することで、旅行商品の企画・販売、契約手続き、顧客対応、安全管理、トラブル対応など、旅行業務全般に携わる責任者として活躍できます。特に、大手旅行会社では支店長クラスのポジションで求められることが多く、昇進や転職の際の強みにもなります。

ただし、総合旅行業務取扱管理者は各店舗に1名いれば営業が可能なため、資格がなければ旅行会社で働けないというわけではありません。まずは実務を通じて知識を身につけ、試験に挑戦することも十分可能です。

試験の基礎知識を押さえよう!

試験の概要を理解することが、合格への第一歩です。ここでは、受験資格や試験方式について詳しく解説します。

受験を検討している方は、ぜひ参考にして、試験対策に役立ててください。

受験資格は? 誰でも挑戦できる?

総合旅行業務取扱管理者試験は、年齢・学歴・国籍を問わず、どなたでも受験可能です。

社会人の受験者が多い傾向にありますが、学生のうちから試験に挑戦する方も少なくありません。特に観光学やホスピタリティを学ぶ学生にとっては、就職活動でのアピール材料にもなります。

また、旅行代理店や観光関連の企業では、資格取得を奨励するケースもあり、社内のキャリアアップ制度の一環として受験する方も増えています。

試験方式をチェック!

総合旅行業務取扱管理者試験は、すべてマークシート方式で実施されます。

そのため、論述試験のように記述力を問われることはありませんが、幅広い知識を正確に記憶し、選択肢の中から正しい答えを選ぶ力が求められます。

試験科目一覧&攻略ポイント

総合旅行業務取扱管理者試験では、4つの科目が設定されています。ここでは、各科目の特徴と効率的な攻略法について解説します。

なお、掲載している問題については2024年度の試験で実際に出題された内容です。

引用:令和6年度の試験問題・正解 | 一般社団法人日本旅行業協会

旅行業法及びこれに基づく命令:100点満点

旅行業法及びこれに基づく命令は、総合旅行業務取扱管理者試験の中でも最も基本的で重要な科目です。

旅行業法は、旅行業界の運営や顧客保護、業務の枠組みを規定しているため、旅行業務を行う上で必要不可欠な知識です。この科目を攻略するためには、法律の基礎知識をしっかり理解することが重要です。

特に、旅行業法に基づく命令や規則、旅行業務の取り決めについて、具体的な条文や規定を覚える必要があります。

重要なポイントは、旅行業務における契約の成立条件旅行業者の責任旅行業の種類や許可についてです。

過去問題を解きながら、実際に試験で出題されやすい内容を確認し、繰り返し学習することで、より深く理解できるようになります。

第1問 – 問2

旅行業又は旅行業者代理業の登録に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

a. 旅行業及び旅行業者代理業の登録の有効期間は、登録の日から起算して年である。

b. 法人である第種旅行業者の代表者の氏名に変更があったときは、登録行政庁に変更登録申 請書を提出しなければならない。

c. 第種旅行業への変更登録の申請をしようとする第種旅行業者は、主たる営業所の所在地 を管轄する都道府県知事に変更登録申請書を提出しなければならない。

d. 旅行業の更新登録の申請をしようとする者は、有効期間の満了の日の月前までに、登録行 政庁に更新登録申請書を提出しなければならない。

正解:d

旅行業約款、運送約款及び宿泊約款:100点満点

次に重要なのが、旅行業約款、運送約款及び宿泊約款です。

この科目では、旅行に関する契約約款や運送約款、宿泊約款など、旅行業務における具体的な契約内容を理解することが求められます。約款は、旅行業務において重要な役割を果たすため、実際の契約事例を理解することが合格への近道です。

この科目の攻略法としては、主要な約款の内容を網羅的に学ぶことが必要です。例えば、旅行業約款には、旅行契約の成立条件やキャンセルポリシー、運送約款や宿泊約款には、旅行者の権利や義務が含まれています。

過去問を分析して、出題されやすい条項を重点的に覚え、実際の約款を手に取って確認しながら学ぶと効果的です。

第1問 – 問1

募集型企画旅行契約に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

a. 旅行業者が、旅行者名に対して旅行につき支払うべき変更補償金の額が 1,000 円未満で あっても変更補償金を支払う旨を書面に記載し特約を結んだときは、その特約が約款に優先 して適用される。

b. 旅行開始地である横浜港からクルーズ船に乗り、那覇港に寄港して観光後、目的地である台 湾の基隆に向かう旅行においては、横浜港出港から那覇港出港までの区間は国内旅行として 取り扱われる。

c. 「通信契約」とは、旅行代金等に係る債権又は債務を、提携会社のカード会員規約に従って 決済することについて、旅行者があらかじめ承諾したことを受け、旅行業者が提携会社の カード会員たる旅行者との間で締結するすべての契約をいう。

d. 旅行業者は、国内旅行の契約の履行に当たって、手配の全部又は一部を手配を業として行う 者その他の補助者に代行させることはできない。

正解:a

国内旅行実務:100点満点

国内旅行実務は、旅行業務における実務的な知識が問われる科目です。主にJR・バス・フェリーの運賃料金計算観光地理に関する内容が出題されます。

実際の現場では、コンピューターを使って料金計算が行われることが多いですが、試験では手動で計算することも求められるため、基本的な計算方法をしっかり理解しておくことが重要です。

また、日本国内の観光地、温泉、湖、ご当地グルメなどに関する幅広い知識も必要です。これに対応するためには、過去問だけでなく、旅行ガイドブックなどを活用して多角的に情報を集めることが効果的です。

実際に旅行地を訪れたり、さまざまな情報源に触れることで、より深い学習を進めていきましょう。

第2問 – 問5

次の空欄に該当するものはどれか。

函館朝市、札幌二条市場と並んで北海道三大市場のひとつといわれている「▢」にある 和商市場は、お好みの魚介類をその場で選んで盛り付けて作る「勝手丼」で知られている。

a. 網走  b. 小樽  c. 帯広  d. 釧路

正解:d

海外旅行実務:200点満点

海外旅行実務は、最も難易度が高く、得点配分も大きい科目です。

この科目では、国際航空運賃出入国法令海外観光地理など、国内旅行実務に比べてさらに高度な実務知識が求められます。

特に、2レターや3レターコードの暗記や、航空運賃の計算方法などは、記憶力だけでなく実務的な理解も必要です。また、世界遺産や主要都市の観光スポットに関する知識も重要で、覚えるべき情報は非常に多岐にわたります。白地図を見て、首都を記載できる程度の地理知識を深めてください。

この科目は200点満点で、得点比重が大きいため、効率的に学習を進めることが合格の鍵となります。計画的に時間をかけて、確実に理解を深めていきましょう。

第3問 – 問11

次の記述のうち、正しいものをすべて選びなさい。

a. 国外において旅券を紛失した場合、当該旅券の名義人は遅滞なく、領事官に対し、その旨を 届け出なければならないが、その届出があったとき、当該旅券は失効する。(旅券法の規定 による確認の結果、届け出られた旅券の紛失の事実を確認することができず、その旨を届出 者に通知するときを除く。)

b. 有効な旅券を返納して新たな旅券を申請する場合に、返納された当該有効な旅券にあって は、返納したときに当該旅券は失効する。

c. 国内において発行された旅券については、旅券の発給を申請した者が、当該旅券の発行の日 から6か月以内に当該旅券を受領せず、その6か月を経過したときに当該旅券は失効する。

正解:a,c

試験科目の免除制度を活用しよう!

総合旅行業務取扱管理者試験には、一定の条件を満たすことで試験科目の一部が免除される制度があります。

一例として、国内旅行業務取扱管理者に合格している場合、「旅行業法及びこれに基づく命令」および「国内旅行実務」が免除され、残りの科目である「旅行業約款、運送約款及び宿泊約款」と「海外旅行実務」の2科目のみを受験すればよいことになります。

総合旅行業務取扱管理者試験は、学習範囲が非常に広く、年に1回しか実施されないため、この免除制度を上手に活用することで、試験準備の負担を大きく軽減し、効率的に合格を目指すことができます。

なお、科目免除のその他の詳細な要件については、受験案内で詳細の確認をお願いします。

合格率はどのくらい? 難易度をデータで分析!

総合旅行業務取扱管理者試験では、各科目ごとに60%以上の得点を取ることが合格の条件とされています。

そのため、一つでも基準に満たない科目があると不合格となります。試験を乗り越えるためには、苦手科目を作らず、すべての科目にバランスよく取り組むことが非常に重要です。

直近5年間の合格率の推移は以下の通りです。2020年度は比較的高い合格率を記録していますが、それ以外の年は概ね25〜30%程度で推移していることが確認できます。

年度合格率
2024年度28.2%
2023年度22.3%
2022年度31.6%
2021年度25.0%
2020年度40.7%

合格への最短ルート! おすすめの勉強法

総合旅行業務取扱管理者試験は、試験の難易度は高く効率的な学習が求められます。

合格への最短ルートを目指すためには、自分に合った勉強法を選び、計画的に学習を進めることが重要です。

ここでは、独学や通信講座、動画学習など、効率的に勉強するための方法を紹介します。

独学でも合格できる? 参考書&効率的な学習法

総合旅行業務取扱管理者試験は、独学でも十分に合格を目指すことが可能です。しかし、効率的に学習を進めるためには、質の高い参考書や問題集を選ぶことが極めて重要です。特に、過去問題集は試験の出題傾向を把握し、実践的な対策を立てるために欠かせない教材です。

また、学習を進めるうえで最も重要なのは、計画的な学習です。試験範囲は非常に広いため、すべての科目にバランスよく取り組むことが求められます。毎日の学習時間を確保し、苦手科目に重点を置きつつ全体的に理解を深めていくことが合格への鍵となります。

一般的に、合格までには1日2時間程度の学習約半年間続けることが必要とされています。

通信講座の活用で合格率アップ! おすすめの選び方

忙しい社会人や自分のペースで学習を進めたい方にとって、通信講座は非常に効果的な選択肢です。

通信講座では、テキストや問題集が提供されるだけでなく、専門の講師からのサポートも受けられるため、効率的に学習を進めることができます。

私自身もこの資格を取得する際、ユーキャンの通信講座を活用し、学習を進めながら無事に合格を果たしました。

独学に比べて費用はかかりますが、その分、わかりやすいテキスト最新の法改正情報を手に入れることができる点は大きなメリットです。

専門家によるサポートや、最新の情報を基にした教材を活用することで、効率よく合格を目指すことができます。

テレビや動画で楽しく学ぶ! 効率的な勉強法とは?

総合旅行業務取扱管理者試験の勉強は、時に単調になりがちですが、テレビや動画を活用することで、効率的かつ楽しみながら学習を進めることができます。

特に、国内旅行実務や海外旅行実務で出題される地理に関する問題は、観光地や旅行の動画を通じて視覚的に学ぶことで、記憶に残りやすくなります。実際の観光地や景観を映像で見ることで、よりリアルにイメージでき、学習効果が高まります。

また、動画を利用することで、楽しみながら学べるため、負担に感じることなく学習を続けられる点も大きなメリットです。旅番組旅行系のYouTubeチャンネルを活用して、視覚と聴覚を使って学習を深めていきましょう。

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まとめ

総合旅行業務取扱管理者試験は、旅行業界でのキャリアを築く上で大きな武器となる資格ですが、その分、しっかりとした対策が求められます。

試験範囲が広いため、計画的に学習し、自分に合った勉強方法を選択することが合格への近道です。

独学で挑戦する場合は、参考書や過去問を活用し、繰り返し学習することが重要です。通信講座や動画学習を活用することで、より効率的に知識を習得することができます。

本記事で紹介した情報を活用し、総合旅行業務取扱管理者試験の合格を目指して頑張ってください。

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