【2025年9月】訪日外国人旅行者が3,000万人を最速突破!急増するインバウンド需要の現状と背景を徹底解説

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2025年10月、日本政府観光局(JNTO)の発表によると、2025年9月までの累計訪日外国人旅行者数が過去最速で3,000万人を突破しました。

この記録は、コロナ禍からの回復を経て日本への観光需要が力強く戻っていることを示す象徴的な成果です。

特にアジア圏からの旅行者が大幅に増加しており、円安による割安感や地方自治体による観光誘致、国際線の運航再開といった要因が追い風となっています。

本記事では、2025年1月〜9月にかけての最新データをもとに、訪日旅行市場の現状や背景、そして主要国別の動向をわかりやすく解説します。

2025年9月!過去最速で累計外国人旅行者が3,000万人を突破

2025年9月、日本政府観光局(JNTO)の統計によると、訪日外国人旅行者の累計が過去最速で3,000万人を突破しました。

これは、コロナ禍による入国制限が解除されてからわずか数年での達成となり、観光需要の回復スピードの速さを示す象徴的な出来事です。

では、実際に2025年1月から9月までの訪日旅行者数や、国別の傾向はどのようになっているのでしょうか。

ここからは、最新のデータをもとにインバウンド需要の現状を詳しく見ていきます。

2025年1月〜9月では約3,100万人の外国人が来日

日本政府観光局(JNTO)の発表によると、2025年1月から9月までの累計訪日外国人旅行者数は31,650,500人に達し、前年同期比で 17.7%増 となりました。

月平均で約350万人以上が日本を訪れており、回復基調が明確に表れています。

春の桜シーズンや夏の花火大会など、四季を通じたイベントが外国人旅行者の関心を集めたほか、円安による割安感や地方空港の国際線再開、LCCの増便も追い風になりました。

観光需要の回復とともに、宿泊・飲食・小売といった関連産業も活況を呈しており、2025年通年では史上最高の訪日客数を更新する可能性が高まっています。

旅行者数が多い上位5カ国はアジア圏が中心

2025年9月の旅行者数が多い上位5カ国は、韓国・中国・台湾・米国・香港の順となりました。

特に韓国からの旅行者は短期滞在を中心に堅調で、航空路線の回復やLCC(格安航空会社)の増便が追い風となっています。

また、中国からの個人旅行(FIT)需要も徐々に戻りつつあり、団体旅行よりも自由度の高い旅が人気を集めています。

アジア圏の近距離需要が依然として訪日市場を支えており、日本の観光業にとって安定した基盤となっています。

2025年9月の訪日旅行者数の多い国(上位5カ国)

  • 1位:韓国
  • 2位:中国
  • 3位:台湾
  • 4位:米国
  • 5位:香港

旅行者数が多い上位5カ国の概況は?

ここでは、日本政府観光局(JNTO)が2025年10月に公表した統計資料をもとに、同年9月に日本を訪れた上位5カ国の旅行者動向を紹介します。

各国の訪日需要の特徴や回復状況を把握することで、今後のインバウンド市場の流れを読み解く参考になります。

1位:韓国

韓国は、670,500 人(前年同月比 2.1%増)であった。前年は 9 月中旬にあった秋夕(チュソ
ク)連休が今年は 10 月上旬となったこと等はあるものの、清州~北九州間の新規就航、仁川
~成田間の増便をはじめとした航空座席数の増加等の影響もあり、訪日外客数は 9 月として
過去最高を記録した。

引用:訪日外客統計|JNTO(日本政府観光局)|2025年9月推計値(2025年10月15日発表)(PDF)

2位:中国

中国は、775,500 人(前年同月比 18.9%増)であった。前年は 9 月中旬にあった中秋節が今年
は 10 月上旬となったことや台風 18 号の影響による航空便の欠航等はあったものの、塩城~
関西間の増便、北京~神戸間のチャーター便の運航等を含む地方路線による航空座席数の増
加、クルーズ船の寄港等の影響もあり、訪日外客数は前年同月を上回った。

引用:訪日外客統計|JNTO(日本政府観光局)|2025年9月推計値(2025年10月15日発表)(PDF)

3位:台湾

台湾は、527,000 人(前年同月比 12.0%増)であった。台風 18 号の影響による航空便の欠航
はあったものの、地方路線による航空座席数の増加、9 月下旬の 3 連休等の影響もあり、訪
日外客数は 9 月として過去最高を記録した。

引用:訪日外客統計|JNTO(日本政府観光局)|2025年9月推計値(2025年10月15日発表)(PDF)

4位:米国

米国は、224,700 人(前年同月比 17.1%増)であった。継続する訪日旅行人気や前年同月と比
較して直行便数が増加したことに加え、スクールホリデーや紅葉シーズン等の混雑するシー
ズンを避けて訪日する動きもあり、訪日外客数は 9 月として過去最高を記録した。

引用:訪日外客統計|JNTO(日本政府観光局)|2025年9月推計値(2025年10月15日発表)(PDF)

5位:香港

香港は、149,500 人(前年同月比 12.2%減)であった。訪日需要が落ち着く時期であることに
加え、台風 16 号と台風 18 号の影響による航空便の欠航や前年は 9 月中旬にあった中秋節が
今年は 10 月上旬となったこと等の影響により、訪日外客数は前年同月を下回った。

引用:訪日外客統計|JNTO(日本政府観光局)|2025年9月推計値(2025年10月15日発表)(PDF)

2025年9月の訪日外客数(全容)

これまで上位5カ国の動向を確認してきましたが、それ以外の国や地域からも多くの旅行者が日本を訪れています。

2025年9月単月の訪日外国人旅行者数は前年同月比で 13.7%増と増加しており、アジア圏以外からの訪日需要も着実に増加しています。

以下の一覧では、統計データの全容として、上位5位以下の国・地域別の訪日旅行者数と前年比の推移を確認できます。

国・地域訪日外客数前年比(%)
韓国670,5002.1
中国775,50018.9
台湾527,00012
米国224,70017.1
香港149,500-12.2
豪州96,60012.8
カナダ55,60011.2
フィリピン51,60010.7
ベトナム50,4009.9
タイ51,30012.7
マレーシア43,8009.8
シンガポール40,5008.2
英国47,10025.9
ドイツ52,80042.3
インドネシア44,10025.7
フランス38,80026.2
イタリア28,90047.5
スペイン24,70029.6
インド25,40042.2
メキシコ19,70031.6
中東地域29,700109.2
北欧地域17,40037.1
ロシア21,200108.1
その他180,00037.8
総数3,266,80013.7
引用:訪日外客統計|JNTO(日本政府観光局)|2025年9月推計値(2025年10月15日発表)(PDF)
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日本人の出国者数は前年比14.3%増加

訪日外国人の増加と同時に、日本人の海外旅行も回復基調にあります。

2025年1月から9月までの累計で、約1,000万人の日本人が海外へ出国しており、前年同期比で14.3%増の伸びを示しています。

次に、日本人の主要な旅行先ランキング(2022年時点)を参考にしながら、旅行先の傾向などを見ていきましょう。

2025年1月〜9月では約1,000万人が出国

2025年1月から9月までの日本人海外出国者数は 10,857,200人に達し、前年同期比で14.3%増となりました。

コロナ禍による渡航制限が解除され、海外旅行は回復傾向にありますが、依然としてピーク時の水準には届いていません。

この回復の遅れには、円安や物価高による旅行コストの上昇、さらにリモートワークの普及によるビジネス渡航の減少など、さまざまな要因が影響しています。

こうした状況を踏まえると、旅行者数が元の水準に完全には戻らないだろうと指摘する専門家もおり、日本人の海外旅行需要は今後も新しいスタイルへと変化していく可能性があります。

日本人の旅行先ランキング(2022年)

少し前のデータになりますが、2022年の日本人海外旅行先ランキングでは、1位が米国(ハワイやグアムを含む)、2位が韓国、3位がベトナムとなっています。

米国は観光やリゾート、ショッピング目的で特に人気が高く、ハワイやグアムなどのリゾート地も含まれています。

韓国やベトナムは近距離でアクセスが良く、短期旅行やグルメ、ショッピング目的で訪れる人が多い傾向です。

上位3位を見るだけでも、日本人の海外旅行の目的や地域の多様性がうかがえます。

2022年 日本人訪問者数ランキング

  • 1位:米国
  • 2位:韓国
  • 3位:ベトナム
  • 4位:ドイツ
  • 5位:シンガポール
  • 6位:フランス
  • 7位:スペイン
  • 8位:英国
  • 9位:イタリア
  • 10位:フィリピン

引用:各国・地域別 日本人訪問者数〔日本から各国・地域への到着者数〕

まとめ

2025年9月の時点で訪日外国人旅行者は累計3,000万人を突破し、過去最速のペースでインバウンド需要が拡大しています。

韓国や中国、台湾といったアジア圏の旅行者が牽引する一方、北米からの旅行者も堅調に増加。

日本政府によるビザ緩和や地方観光の魅力発信、円安による割安感が相まって、観光立国としての勢いが完全に戻りつつあります。

その一方で、人気観光地では宿泊施設や交通機関の混雑、地域住民との摩擦といったオーバーツーリズムの課題も顕在化しています。

今後は観光地の分散化や受け入れ環境の整備、持続可能な観光の推進が一層求められます。

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Tak(サイト管理人)

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日本の大手旅行会社に約9年間勤務。 販売・商品企画・仕入れ業務に加え、海外駐在など多岐にわたる実務経験を積んできました。 過去の経験を活かし、旅行業界の仕組みや、旅に役立つ実践的な情報をわかりやすく発信しています。

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