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訪日外国人観光客の急増により、インバウンド市場は過去にないほどの活況を呈しています。コロナ禍からの回復が本格化し、日本を訪れる旅行者の数は右肩上がり。
とりわけ「食」や「体験」など、日本ならではの価値に高い関心が寄せられています。この流れを受け、様々な業界で外国人観光客向けのビジネスが急速に拡大中です。
本記事では、最新のインバウンド市場の動向から、関わる仕事の内容、旅行会社の役割、今後の将来性まで、就職・転職を検討する方に向けて詳しく解説します。
コンテンツ
数字で読み解く!最新インバウンド事情

コロナ禍を経て、訪日外国人観光市場は急速に回復基調を見せています。
インバウンド需要の現状を正確に捉えることは、観光業界でのキャリアを考えるうえで非常に重要です。
ここでは、最新の統計データをもとに、訪日外国人の動向やニーズの変化を読み解いていきます。
訪日外国人客数、過去最高を更新!インバウンド需要が本格回復
2024年の訪日外国人客数は過去最高を記録し、ついにコロナ禍以前の水準を超えるまでに回復しました。
JNTO(日本政府観光局)の発表によると、年間の訪日客数は3,600万人を突破し、日本観光の再注目を裏付ける結果となっています。
この背景には、航空路線の再開、ビザ要件の緩和、そして円安の影響などが複合的に作用しています。
東アジアからの訪日客が66.5%を占め、圧倒的シェア
2024年のデータによると、訪日外国人のうち約59.2%が韓国、中国、台湾といった東アジア地域からの旅行者です。
この地域は距離的にも近く、リピーターも多いため、日本にとって最も重要なマーケットといえます。
一方で、東アジアに依存しすぎた構造はリスクもはらんでおり、政治的緊張や経済の変動によって大きな影響を受ける可能性もあります。
今後は東南アジアや欧米市場など、地域分散を見据えた戦略的なマーケティングと商品設計が求められています。
訪問先は首都圏に集中、地方誘客にはまだ課題も
2023年の統計データによると、訪日外国人の訪問先は依然として東京・大阪・千葉・京都といった大都市圏に集中しています。これは、主要空港からのアクセスの良さや観光地としての知名度の高さが大きな要因とされています。
しかしその一方で、一部エリアではオーバーツーリズムによる混雑や地域住民との摩擦といった課題も顕在化しています。
今後は地方都市への誘客をいかに促進し、観光需要を全国に分散させていくかが、日本の観光戦略における重要なテーマの一つです。
「観光」より「食体験」が人気!外国人が求める日本の魅力とは
日本政府観光局(JNTO)の調査による「訪日旅行に関する期待内容(2023年)」では、「日本食を食べること」が83.2%と最も高く、続いて「繁華街の街歩き」(51.7%)、「自然・景勝地観光」(49.4%)となっています。
これまで主流だった「観光地巡り」から、「食体験」重視の傾向へと移行していることが読み取れます。
背景には、2013年に和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたことで、日本食の国際的な認知度が飛躍的に向上したことが挙げられます。
今後は、地域食材を活かした体験型コンテンツの企画・提供が、旅行会社や観光事業者にとって大きなビジネスチャンスです。
主流は個人手配旅行!変化する訪日旅行スタイル
インバウンド旅行の主流は、従来の団体ツアーから個人手配旅行(FIT:Free Independent Traveler)へと大きくシフトしています。
訪日外国人は自ら航空券や宿泊、現地でのアクティビティを手配し、自由度の高い旅行スタイルを選ぶ傾向が顕著です。
こうしたニーズの変化に対応するためには、観光事業者側も多言語対応の予約システム整備、WebサイトやSNSを活用した効果的な情報発信、さらには柔軟でパーソナライズされた商品設計が不可欠となっています。
インバウンドビジネスに関わる主な仕事

インバウンド市場の拡大に伴い、訪日外国人の受け入れを担うさまざまな職種が注目を集めています。
宿泊、飲食、移動手段、体験コンテンツなど、関わる業種は多岐にわたります。
ここでは、インバウンドビジネスの最前線で活躍する主な仕事とその役割について具体的に紹介します。
宿泊ニーズを支える「ホテル・旅館業」
訪日外国人の増加に伴い、ホテル・旅館業はインバウンドビジネスの中核を担う分野として注目されています。
単なる宿泊提供にとどまらず、チェックイン時の多言語対応や宗教・文化的配慮を取り入れたサービスが求められるようになりました。
特に、温泉や和室など日本ならではの体験を求めるニーズが高まりを見せています。
都心部に比べ、地方の宿泊施設では人材確保が課題となっているため、キャリアチャンスが広がっているのも特徴です。
日本食の魅力を届ける「飲食業界」
訪日観光の目的として「日本食体験」は常に上位に挙げられます。
寿司、ラーメン、和牛、居酒屋といった多彩な選択肢が観光客の心を掴み、飲食業界はインバウンド対応の最前線とも言えます。
英語や中国語などのメニュー対応、アレルギーやハラール認証といった食の多様性への配慮も必須です。
また、最近では「料理体験」や「酒蔵ツアー」など、飲食と観光を融合したサービスも増加中。接客だけでなく、マーケティングや商品企画に携わるチャンスもあります。
グローバルな視点と柔軟な対応力が求められる、将来性のある分野です。
現地体験を演出する「ツアー・アクティビティ運営」
近年、訪日外国人のニーズは「モノ」から「コト」へとシフトしており、地域ならではの体験型観光が注目を集めています。
茶道や着物体験、農業体験、伝統工芸のワークショップなど、多様なプログラムが提供されており、これらを企画・運営する仕事の需要が高まっています。
業務には、体験の企画、通訳ガイドの手配、安全管理、そして顧客満足度の向上施策まで多岐にわたるスキルが求められます。地域資源の掘り起こしや、SNSを活用したプロモーション力も重要です。
ツーリズムと地域振興を結びつける、やりがいの大きい分野です。
快適な移動を提供する「ハイヤー・送迎サービス」
観光客の移動を支えるハイヤーや送迎サービスは、訪日体験全体の満足度を左右する重要な役割を担っています。
特に富裕層や団体客を対象に、ドライバーの語学力やホスピタリティが重視される傾向があります。
観光地間の移動だけでなく、空港送迎や半日観光など柔軟なニーズに応える必要があり、業務には運転技術だけでなく柔軟な対応力が求められます。
交通業界と観光業の接点で活躍できる、専門性の高いポジションです。
思い出づくりの舞台「アミューズメント施設の運営」
テーマパークやレジャー施設は、今や訪日観光の定番スポットとして確固たる地位を築いています。
運営面では、接客スタッフからイベント企画、施設管理に至るまで、幅広い職種が活躍しており、外国人観光客のニーズを的確に捉えたサービス設計が成功の鍵となります。
実際に、あしかがフラワーパークや忍野八海などは、インバウンド向けのマーケティング戦略が奏功し、海外からの集客に成功した好例です。
エンターテインメントと観光が融合するこの分野では、創造力に加えて、ターゲットに応じたマーケティング感覚が不可欠といえます。
訪日客の旅を支える「観光ガイド」
観光ガイドは、訪日外国人に日本の魅力を直接伝える「日本の顔」とも言える存在です。
通訳案内士の資格を持つ専門ガイドから、地域密着型のボランティアガイドまで、そのスタイルは多様化しています。
近年では、居酒屋巡りを案内するナイトツアーや、観光地での写真撮影をサポートするプランなど、体験重視の新しいガイドスタイルも登場し、注目を集めています。
語学力に加え、日本の歴史・文化・地理への深い理解、さらには臨機応変な対応力が求められる職種です。
日本の魅力を世界に発信したいという想いを持つ方にとって、大きなやりがいを感じられる仕事と言えます。
旅行会社が担うインバウンド対応の役割とは

旅行会社は、訪日観光ビジネス全体を支えるハブ的な存在として重要な役割を担っています。
ここでは、インバウンド対応において旅行会社が果たすべき具体的な役割について、代表的な業務を挙げながら解説します。
到着後の旅をサポートする添乗業務
訪日外国人ツアーの現地滞在を支えるのが、旅行会社による添乗業務です。
空港到着後の出迎えから観光地の案内、ホテルのチェックインサポート、突発的なトラブル対応まで、旅行中の安心・安全を提供する重要なポジションです。
特にインバウンドツアーでは、言語や文化の違いに対応する柔軟な接客力と、的確な判断力が求められます。
さらに、訪日客の満足度向上のために、ツアー中のフィードバックを即座に反映させる現場対応力も重要です。
旅行のクオリティを左右する存在として、旅行会社にとって欠かせない業務のひとつと言えます。
海外の旅行会社の依頼を受けて、宿泊施設などの予約手配を代行する
現地の旅行会社を通じて訪日旅行を予約した外国人旅行者に対し、日本側の旅行会社は「ランドオペレーター」としての役割を果たします。
具体的には、宿泊施設や交通機関、観光施設の手配を代行で行い、現地とのパートナーシップのもとで旅行全体の設計を担います。
海外との時差や商習慣の違いを理解し、スムーズかつ正確な対応が求められる点が特徴です。さらに、外国語でのやり取り、急なキャンセルや日程変更への柔軟な対応も求められます。
自治体と連携した訪日プロモーション活動
近年、地方自治体との連携による訪日観光プロモーションの重要性が高まっています。
旅行会社は、自治体と協力しながらインバウンド向けのツアー造成やメディア招致、SNS・インフルエンサーを活用した情報発信など、多角的なプロモーション活動を展開します。
特に地方では、知名度の低さや情報不足が集客の障壁となるため、旅行会社の企画力とマーケティング力が欠かせません。
プロモーション活動には、ターゲット国に応じた戦略立案や、現地視察ツアーの実施など、実務経験が活きる場面が多く存在します。
観光と地域振興をつなぐ役割として注目されている分野です。
参考:鹿児島県とインバウンド観光推進に関する協定を締結 | HIS
参考:鳥取県とインバウンド観光推進に関する協定を締結 | HIS
インバウンド専門で成功している旅行会社はまだ少数

訪日観光市場は拡大を続けているものの、インバウンド専門で安定的に成功を収めている旅行会社はまだ限られています。
ここでは、実務の現場で多くの旅行会社が直面している主な課題について解説します。
課題1:海外からの集客チャネルが確保しにくい
インバウンド事業で最も大きな壁の一つが、海外からの安定的な集客チャネルの確保です。
国内向けと異なり、ターゲット国ごとの文化・習慣を踏まえたマーケティングが求められるほか、海外の旅行会社やオンラインプラットフォームとのパートナーシップ構築にも高いハードルがあります。
SNSや現地インフルエンサーを活用したプロモーションも有効ですが、効果的な施策には現地市場への深い理解が不可欠です。
課題2:商品企画と接客のノウハウ不足
訪日観光においては、日本人向けとは異なる視点での商品企画が求められます。
しかし多くの旅行会社では、インバウンドに特化した企画ノウハウや外国人対応の接客力がまだ十分に蓄積されていないのが現状です。
たとえば、宗教・食文化・価値観に配慮したプラン作成や、多言語対応のガイド・スタッフの確保といった体制整備が後手に回っているケースも見受けられます。
こうした課題に対処するには、マーケットリサーチに基づく商品開発と、インバウンド対応スキルを持つ人材の育成が不可欠です。
課題3:地方との連携や現地体制の整備が課題
インバウンド観光の地方分散が推進される中、旅行会社にとっては地方自治体や観光事業者との連携がますます重要になっています。
しかし、地方では受け入れ体制の整備が十分とはいえず、情報発信や通訳・案内体制、移動手段の確保などに課題を抱えている地域も少なくありません。
また、旅行会社側も地方とのパイプが弱く、魅力あるコンテンツを持ちながら商品化に至っていないケースもあります。
持続的な連携体制を築くためには、自治体や地域事業者との継続的な関係構築と、現地視察などを通じた現場理解が求められます。
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まとめ
インバウンド需要の再拡大は、日本の観光業界に新たな成長機会をもたらしています。
旅行会社や観光ガイド、ホテル・飲食業界に至るまで、多くの職種が外国人観光客の満足度向上に貢献しています。
一方で、地方との連携や企画力、接客スキルなど、現場には多くの課題も存在します。
これからのインバウンド市場は「量」だけでなく「質」も求められる時代に変化していくことでしょう。
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