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「マイル修行」という言葉を聞いたことはありますか?
一見すると、飛行機に何度も乗ってマイルを貯めるちょっと特殊な趣味のように思えるかもしれません。
しかし、航空会社の上級会員ステータスを狙う人にとっては、日常の旅や出張を一歩上の快適さに変える手段として長年親しまれてきました。
とはいえ最近では、「マイル修行は本当に必要なのか?」と疑問に思う人も増えています。
航空会社の特典制度の変化や、クレジットカードによる代替手段の充実、さらにLCCの普及など、以前ほど「修行する価値」が高くないケースも多いのです。
本記事では、初心者向けにマイル修行の基本から、なぜ不要とされるのか、その理由までわかりやすく解説します。
マイル修行とは何か|初心者向けに意味・目的・やり方を解説

はじめに、そもそも「マイル修行」とは何か、その意味や目的、具体的なやり方について解説します。
本題に入る前に、まず基本をしっかり押さえておきましょう。
航空会社の上級会員ステータスを取得することが目的
マイル修行の目的は、航空会社の上級会員ステータスを獲得することです。
航空会社によって呼び方やランクは異なりますが、代表的な例としてANAでは以下のステータスランクがあります。
ANA(全日本空輸)のステータス

- ブロンズサービス:最初の上級会員ステータス
- プラチナサービス:より高い搭乗実績で到達
- ダイヤモンドサービス:最上級のステータスで、さまざまな優遇が受けられる
各航空会社の上級会員ステータスを獲得するには、一定期間内に決められた搭乗回数やフライトマイルの獲得が必要です。
マイル修行とは、この条件を満たすために意図的に飛行機に乗り、ステータスを取得する行為を指します。
上級会員ステータスで得られる特典とメリット
航空会社の上級会員ステータスを取得すると、さまざまな特典やメリットを受けられます。
代表的な特典は以下のとおりです。
ステータスによる特典(一例)
- 空港ラウンジの無料利用
- 優先チェックイン
- 優先搭乗
- 手荷物の無料預け入れや追加手荷物許容量の拡大
また、フライトマイルやボーナスマイルの付与率が高くなるため、効率的にマイルを貯めやすくなる点も大きなメリットです。
特に、出張や旅行で頻繁に飛行機を利用する人にとっては、時間の節約や快適さが向上し、旅行体験そのものの質も大きく変わります。
ステータス獲得に向けて、飛行機へ多数搭乗を繰り返す
上級会員ステータスを取得するには、一定期間内に必要な搭乗回数やフライトマイルを獲得することが条件となります。
そのため、ステータス獲得を目的に、計画的に飛行機に繰り返し搭乗する行為が「マイル修行」と呼ばれます。
マイル修行の特徴は、旅行そのものを目的とするのではなく、あくまで搭乗やマイル獲得を目的に飛行機に乗る点です。
多くの修行者は、長距離国際線や効率の良い乗り継ぎルートを選び、一度の搭乗でより多くのマイルを獲得できるよう工夫しています。
こうした計画的な搭乗を重ねることで、上級会員ステータスを効率的に目指すのがマイル修行の基本的な考え方です。
マイル修行はもう不要?知られざる4つの理由を徹底解説

近年、「マイル修行はもう必要ない」と言われることが増えてきました。
かつては上級会員ステータスを獲得するために、効率的に飛行機に搭乗することが重要でしたが、航空会社や旅行環境の変化により、以前ほど必須ではなくなってきています。
本章では、マイル修行が不要と言われる具体的な理由を4つに分けて解説します。
特典航空券の条件や価値が変化している
以前は、上級会員ステータスを獲得することで特典航空券を効率よく利用できることが、マイル修行の大きな魅力でした。
しかし近年は、航空会社の特典航空券の条件が厳格化されたり、必要マイル数が増加したりと、以前ほどお得に利用できないケースが増えています。
また、特典航空券の座席枠が限られているため、希望する日程や路線で使えないことも少なくありません。
このような状況により、修行にかける時間や費用の対価が以前より低くなり、必ずしもマイル修行がメリットを生むとは限らなくなっています。
クレジットカードの特典などで代替が可能
近年では、ゴールドカードやプラチナカードなどのハイクラスカードを活用することで、飛行機に多く搭乗しなくても上級会員と同等の優待を受けられる場合があります。
たとえば、カード付帯のラウンジ利用などは、ステータス会員と同様のメリットを享受できます。
また、カードで貯まるポイントやマイルを特典航空券に交換することも可能です。
そのため、飛行機に無理に搭乗してステータスを獲得する「マイル修行」を行わなくても、同様の快適性やメリットを得ることができ、修行の必要性が低くなっています。
慢性的なラウンジ混雑で利便性が低下
上級会員の魅力のひとつである空港ラウンジの利用も、近年は慢性的な混雑が問題となっています。
特に国内線の主要空港やピーク時間帯では、座席が満席で落ち着いて過ごせないケースが多く、ラウンジの利便性が低下しています。
この混雑の一因には、マイル修行によって利用者が増えたことも挙げられます。
また、混雑によって一部サービスが制限されることもあり、せっかくステータスを獲得しても、快適さや優遇の実感が薄れてしまう場合があります。
LCCの普及でマイル修行のコストパフォーマンスが低下
近年、LCC(格安航空会社)の運航が増え、航空券の価格構造が大きく変化しました。
LCCの運賃は従来の航空会社と比べて圧倒的に安く、快適さやサービスの面では上級会員ステータスの恩恵に劣ることが多いものの、費用対効果で見ると圧倒的に安価です。
そのため、ステータス獲得のために高額な航空券で多数搭乗するマイル修行は、かかる費用と得られる快適さや特典のバランスが合わなくなってきています。
さらに、航空券の値上がりや燃油サーチャージの増加も加わり、従来の方法で修行を行うコストパフォーマンスは低下しています。
マイル修行をやらないほうが良い人とは?

マイル修行は、飛行機に多く搭乗して上級会員ステータスを目指す行為ですが、すべての人に向いているわけではありません。
ここでは、マイル修行を行わなくても問題ない、代表的な3つのケースを紹介します。
これにより、自分の旅行スタイルやライフスタイルに合わせて、修行の必要性を判断してください。
年に数回しか飛行機に乗らない人
飛行機に年に数回しか乗らない人は、無理にマイル修行を行う必要はほとんどありません。
搭乗機会が限られている場合、ステータス獲得にかかる費用や労力に対して得られるメリットは非常に小さくなります。
そのため、有料ラウンジの利用や搭乗ごとのオプションサービスを活用する方が、コストパフォーマンスの面でも効率的です。
無理に上級会員ステータスを目指すよりも、自分の搭乗回数に合った方法で快適さや優遇を享受し、空の旅をより気軽に楽しむことがポイントです。
ニーズに合わせて、複数の航空会社を使いたい人
複数の航空会社を組み合わせて旅行する人は、マイル修行で獲得した上級会員ステータスの恩恵を十分に活かせないことがあります。
上級会員の特典は原則として、特定の航空会社やアライアンス便でのみ適用されます。
そのため、ANAのステータスであればANA便、JALのステータスであればJAL便を利用しないと、ラウンジ利用や優先搭乗などのサービスを十分に受けられません。
自由に航空会社を選んで旅行したい人は、無理にステータスを目指すよりも、搭乗ごとのオプションサービスやカード付帯特典を活用する方が、快適さとコストパフォーマンスの両面で合理的です。
ハイクラスのクレジットカードを既に持っている人
ゴールドカードやプラチナカードなどのハイクラスなクレジットカードを既に保有している場合、マイル修行を行わなくても、上級会員と同等の特典を享受できることがあります。
特に、プライオリティ・パスが付帯しているカードであれば、空港内の専用ラウンジを利用できるため、ステータス会員と同様に快適な時間を過ごせます。
また、カードで貯めたポイントやマイルを特典航空券に交換すれば、搭乗回数を増やさずに旅行をお得に楽しむことも可能です。
このように、ハイクラスカードの特典を活用できる人にとっては、無理に多くのフライトを重ねてステータスを獲得する必要はほとんどありません。
まとめ
マイル修行は、確かに航空会社の上級会員ステータスを効率よく獲得する手段のひとつです。
しかし、特典航空券の条件や価値の変化、クレジットカードでの代替、ラウンジの混雑、LCCの普及などを考えると、誰にとっても必要なものではありません。
年に数回しか飛行機に乗らない方や、複数の航空会社を使いたい方、すでにハイクラスのカードを持っている方は、無理に修行するよりも、自分のライフスタイルに合った方法で快適な空の旅を楽しむ方が現実的です。
マイル修行のメリットとデメリットを正しく理解し、賢く旅を楽しみましょう。