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外務省は毎年2月20日の「旅券の日」に合わせて、前年の旅券統計を公表しています。
最新の発表によると、2025年のパスポート発行数は約362万冊となり、前年から5.3%減少しました。
海外旅行需要はコロナ禍後に回復傾向が見られる一方で、発行数は伸び悩んでいるのが現状です。
本記事では、2025年の最新データをもとにパスポート発行動向を整理し、減少の理由や今後の回復見通し、さらに2026年に予定されているパスポート発行費用値下げの影響まで詳しく解説します。
2025年のパスポート発行状況を解説

ここでは、最新の旅券統計をもとに、2025年のパスポート発行状況を整理します。
発行数の推移に加え、オンライン申請の拡大や紛失件数の動向など、実務面でも押さえておきたいポイントを中心に解説します。
2025年のパスポート発行数は、3,617,134 冊で前年比5.3%減
2025年のパスポート発行数は3,617,134冊となり、前年の3,821,378冊から5.3%減少しました。
海外旅行需要は回復基調にあるものの、発行数ベースではやや足踏み感のある結果となっています。
円安や旅行費用の高止まりなどが影響し、「渡航を様子見する層」が一定数存在していることが背景にあると考えられます。
旅行業界の現場感覚としても、需要は戻りつつある一方で、完全回復にはもう一段の材料が必要な局面です。
| 2027年 | 2026年 |
|---|---|
| 3,617,134冊 | 3,821,378冊 |
オンラン申請比率は44%と拡大
2025年は、パスポートのオンライン申請比率が44%まで拡大しました。
マイナポータル連携の普及や行政手続きのデジタル化が進んだことで、従来の窓口申請からオンラインへのシフトが着実に進んでいます。
特に、更新手続きや条件を満たす新規申請ではオンライン利用の利便性が評価されており、今後もこの比率は段階的に上昇していく可能性があります。
渡航需要の回復と並行して、申請手続きのデジタル化も大きなトレンドの一つです。
年間で28,669 件のパスポート紛失事例もあり
発行動向とは別に、紛失に関する興味深いデータも公表されています。
2025年に届け出されたパスポートの紛失・盗難件数は、年間で28,669件にのぼりました。
海外渡航時のトラブルを想像しがちですが、実際にはその約8割が日本国内で発生しています。
日常生活の中での管理不十分による紛失が大半を占めている点は、見落とされがちなポイントです。
また、海外旅行中に紛失した場合は、帰国手続きや現地での各種対応に追われ、大きな負担となります。
渡航時は保管場所を固定するなど、基本的な紛失防止策を徹底しておくことが重要です。
あわせて、顔写真ページのコピーを別管理しておくと、万が一の際の本人確認や再発行手続きがスムーズになります。
パスポート発行数減少の理由とは?日本人の海外旅行離れを徹底考察

ここからは、パスポート発行数が伸び悩んでいる背景について、多角的に考察します。
海外旅行需要は回復の兆しがある一方で、取得行動に結びついていないのが現在の特徴です。
為替環境や旅行コスト、消費者心理の変化など、複数の要因が重なり合っている点に注目する必要があります。
円安の長期化による海外旅行費用の上昇
近年は円安基調が長期化しており、日本人にとって海外旅行の割高感が強まっています。
現地での宿泊費や食費、交通費などあらゆる支出が円換算で上昇するため、総旅行費用は以前よりも膨らみやすい状況です。
特に家族旅行や長期滞在では負担増の影響が大きく、「行きたいが費用面で見送る」という判断につながりやすくなっています。
航空券・燃油サーチャージの高騰
航空券価格と燃油サーチャージの高止まりも、海外渡航のハードルを押し上げています。
国際線の供給回復は進んでいるものの、燃料価格や需給バランスの影響により、コロナ前と比べて割高に感じるケースが少なくありません。
旅行費用の中でも航空運賃は占める割合が大きく、ここが上昇すると旅行全体の予算感が一気に重くなります。
コロナ禍以降の海外渡航への心理的ハードル
行動制限は解除されたものの、コロナ禍を経て海外渡航に対する心理的な慎重姿勢は一定程度残っています。
感染症リスクへの不安に加え、急な入国条件変更やトラブルへの警戒感を持つ人も少なくありません。
特に海外旅行に不慣れな層やシニア層では、この心理的ハードルがパスポート取得の後回しにつながっている可能性があります。
国内旅行や近場レジャーへの需要シフト
近年は、国内旅行や近場レジャーを選好する動きも強まっています。
移動時間の短さや費用の見通しやすさ、トラブル時の安心感などから、「まずは国内で十分」という消費行動が定着しつつあります。
特に円安局面では海外との価格差が意識されやすく、相対的に国内旅行のコストパフォーマンスが高く見えやすい状況です。
物価高騰による家計圧迫で旅行支出が抑制
食品や光熱費、日用品など生活必需品の値上がりが続き、家計の可処分所得は圧迫されています。
その結果、レジャーや旅行といった裁量支出は優先順位が下がりやすい傾向にあります。
海外旅行はまとまった支出を伴うため、生活防衛意識が高まる局面では見送りの判断が増えやすい分野です。
こうしたマクロ的な家計環境の変化も、パスポート発行数減少の背景として無視できません。
【最新情報】2026年にパスポート費用値下げへ|新規取得のチャンス

パスポート発行数の回復が課題となる中、取得費用の見直しに関する動きが注目されています。
政府では海外渡航の裾野拡大を目的に、パスポート手数料の引き下げを検討しており、実現すれば新規取得のハードルが下がる可能性があります。
ここでは、現在公表されている値下げの方向性や想定される影響について、最新情報をもとに整理します。
政府の方針によりパスポートの値下げが検討されている
近年、海外渡航需要の促進を目的として、政府ではパスポート発給手数料の引き下げが検討されています。
出国税の見直し議論とあわせて、海外旅行のハードルを下げる施策として位置づけられており、制度改定が実現すれば取得コストの負担軽減が期待されています。
具体的には、2026年1月召集の通常国会に旅券法改正案が提出され、成立した場合は2026年7月頃の施行が見込まれています。
今後の国会審議の動向によって正式な内容や開始時期が確定する見通しです。
最大で約7,000円の値下げを予定
改正案では、パスポート発給手数料の大幅な引き下げが予定されています。
特に10年用パスポートでは約7,000円の値下げとなり、新規取得のハードル低下が期待されます。
改定内容(予定)は以下の通りです。
| 有効期間(対象) | 現行手数料 | 改定後手数料(予定) |
|---|---|---|
| 10年(18歳以上) | 15,900円 | 9,000円 |
| 5年(12歳以上) | 10,900円 | 4500円 |
| 5年(12歳未満) | 5,900円 | 4500円 |
正式な金額は法改正の成立後に確定しますが、実現すれば特に新規取得層やファミリー層にとって追い風となる可能性があります。
詳細は下記の記事でも詳しく解説しています。あわせて確認してください。
まとめ
2025年のパスポート発行数は約361万冊となり、前年から減少する結果となりました。
円安や旅行費用の高騰、物価上昇による家計防衛意識の高まりなどが重なり、日本人の海外旅行マインドは本格回復には至っていない状況です。
一方で、2026年には新規取得費用の値下げが予定されており、今後は発行数回復の追い風となる可能性があります。
海外旅行を検討している方は、費用動向や為替状況を見ながら、取得タイミングを見極めていくことが重要です。